4月21日(木)春野菜のトマト煮込み

<メニューの詳細と栄養>

玉ねぎ、キャベツ、ウインナーをトマトと白ワインを使って煮込みました。トマトは「うまみ成分」である「グルタミン酸」や「アスパラギン酸」の宝庫です。 日本で昆布だしやかつおだしが、さまざまな料理に使われてきたように、南欧州の地中海沿岸地方では、18世紀頃からトマトが料理のベースとして親しまれてきました。 
トマトは、西欧の伝統的な植物性食品の中では群を抜いてうま味が含まれています。豊潤な赤い実はグルタミン酸を多く含み、真っ赤に熟すほど増すほどうま味成分であるグルタミン酸も増加します。
またトマトを乾燥させたドライトマトはうま味が凝縮されています。世界各国の食文化間でどのように伝達されたかはそれぞれに異なりますが、うま味という概念は共通して食に活かされています。原産国は南アメリカ大陸のペルーと言われていて、発酵した大豆とともにアジアへ伝わりました。イタリアを皮切りにヨーロッパにも流れ、クルミとマッシュルームとともにイギリスへ渡り、新大陸アメリカへ持ち込まれトマトケチャップが生まれました。トマトを用いた多くの調味料が世界中で使われており、人類の食文化に欠かせない存在となっています。トマトソースは、一般に肉や魚と一緒に盛り付けられ、その肉や魚にはうま味成分の「イノシン酸」が含まれています。トマトのグルタミン酸とイノシン酸によるうま味の相乗効果が起こることで、ソースにして肉や魚を食べると、一層うま味が強く感じられるのです。トマトの種の部分の方が、旨味が強いという結果も出ているため、トマトソースを手作りする際には、種の部分も捨てずに是非活用して作ってみてください。

<特定原材料アレルゲン(7品目)の使用について>

特定原材料にあたるアレルゲンは使用しておりません。なお、その他のアレルギーにつきましては、個別に対応しますので、問い合わせください。

<食器について>

備前焼は、岡山県備前市伊部(いんべ)地区周辺を産地とする焼き物。釉薬を一切使用せず、1200〜1300度の高温で焼成する焼締め陶です。土の性質や、窯への詰め方や窯の温度の変化、焼成時の灰や炭などによって生み出される備前焼は、一つとして同じ色、同じ模様にはなりません。また、茶褐色の地肌は、備前焼に使われる粘土の鉄分によるものです。備前焼は、高温で約2週間焼き締めるため「投げても割れない」と言われるほど堅く、すり鉢や、大きなカメ、壷が多く作られていました。また、現在では、微細な気孔があり通気性に優れているため、切花が長持ちする花びんや、微細な凹凸により、きめ細かな泡ができることからビールグラスとしても重宝されています。備前焼の成形は、手びねりや轆轤(ろくろ)を使います。成形した後は、へらなどで装飾を施す場合もありますが、生地の模様は、窯詰めの際に異素材を一緒に焼いたり、炎の動きや、割木の灰などがかかり、模様として焼きあがります。窯の中の場所や炎の強さ、灰の量によって模様が変化するため、作家は、長年の経験から焼き上がりを予想して窯入れをしますが、最終的には焼きあがるまでわからないということになります。これが、2つとして同じものができない備前焼の魅力ではないでしょうか。

この陶器は、とにかく形がかわいらしいこと。器を支える足が3つなため、少し不安定な感じもしますが、その儚さがとても愛おしくなる陶器です。深さがあるため、汁が多い煮物やアイスなどのデザートにも合います。深みのある色合いが、料理の見た目をワンランクアップさせてくれます。

<合わせたい主菜>

カゴメと名古屋大学の共同研究により「トマトに含まれるリコピンは、にんにくやたまねぎ、油と一緒に加熱することで体内に吸収されやすくなる可能性がある」ということが明らかになりました。玉ねぎはトマト煮込みに入ってるので、にんにくの効いたチキンステーキはいかがでしょうか?鶏肉2人分に対して、みじん切りのにんにくは1かけ、しょうゆ大さじ1、みりん大さじ1、砂糖小さじ1を入れてできるので、おすすめです。

<食楽の食べかた>

トマト煮を鍋に入れて、その中にご飯を入れて塩、胡椒を足して味を整えれば、トマトリゾットの出来上がりです。粉チーズをふってもトマトの旨味とさっぱりとした味で朝食にぴったりです。

<合わせたいお酒>

春らしいあっさりめのトマト煮には軽めの赤ワイン、またはロゼワインもおすすめです。最近は白ぶどうの皮も一緒に仕込んだオレンジワインも万能であわせやすいワインとして人気なので試してみてください。

<本日の献立について>

「ポテトサラダ」と「春野菜のトマト煮込み」の組み合わせは、洋風なメニューを合わせているため、パンがとても合います。食卓の色合いの中で黄色が足りないので、テーブルウェアやお花で色を取り入れることで、食卓がパッと明るくなり、春になりますよ。お料理だけでなく、食器や雑貨で色合いを足してあげるだけでも、見栄えが変わってきます。

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